
手放しにくいものを、手を合わせてから
遺影。古い写真。手紙。御札やお守り。人形。古い位牌。
長く大切にしてきたものは、もう手元に置いておくことが難しいと分かっていても、そのままごみとして処分することにためらいを感じることがあります。
「捨ててしまうのは、どうしても忍びない」「自分では処分しにくい」「手放す前に、一度きちんと手を合わせたい」
そんなお気持ちに応えるため、淨泉寺では偲品供養(遺品供養)を行っています。品物をお預かりし、お勤めをしたうえで、その品の性質に合わせて適切にお納め・処分します。
なぜ「偲品供養」なのか
亡くなった方が使っていた品だけではありません。家族の写真、昔いただいた御札、長く飾っていた人形、子どもの頃から持っていたもの。手放しにくい品には、それぞれ人とのご縁や思い出があります。
そこで淨泉寺では、単に「不要になった遺品を処分する」というだけではなく、その品を通して人や時間を偲び、一度手を合わせてから手放すという意味を込めて、「偲品供養」とご案内しています。
品物に魂が宿っている、ということではありません
「供養しないで捨てたら、何か悪いことが起こるのでしょうか」と心配される方もいるかもしれません。
淨泉寺では、品物そのものに霊が宿っていて、供養をしなければ祟りや災いが起こる、という意味で偲品供養を行うのではありません。
写真は写真です。人形は人形です。物そのものを恐れる必要はありません。
それでも、そこに大切な人との思い出があれば、簡単にごみ箱へ入れることができない。それもまた、自然な気持ちだと思います。
だから、無理に割り切らなくてもよい。手放す前に、一度そのご縁を振り返り、手を合わせる。そのための時間として、偲品供養をお勤めします。
こんなものをご相談いただけます
- 遺影
- 古い写真
- アルバム
- 手紙
- 御札・お守り
- お数珠
- 小さな仏像
- 古い位牌
- 小型の仏具
- 人形
- だるま
- 掛け軸
- 色紙
- その他、そのまま処分することにためらいのある思い出の品
一覧にないものでも、「これはお願いできるだろうか」と迷ったら、処分する前に一度ご相談ください。写真を送っていただいて確認することもできます。
料金について
料金は、細かく何段階にも分けず、品物の量と大きさによって3区分としています。
封筒・少量~60サイズ 5,000円
写真数枚、遺影、御札、位牌1基、そのほか少量の品など。封筒に入る程度のものから、縦・横・高さの三辺合計がおおむね60cmまでを目安とします。量が少ない場合も、この区分となります。
60サイズを超え、120サイズまで 12,000円
アルバム、複数の写真、人形、複数の偲品をまとめてお預けになる場合など。縦・横・高さの三辺合計が60cmを超え、おおむね120cmまでを目安とします。
120サイズを超えるもの・複数口 要相談
三辺合計がおおむね120cmを超えるもの、複数の箱になるもの、量が多いもの、大型の品などは、内容を確認してからご案内します。無理に一つの箱へ詰め込まず、そのままの状態で一度ご相談ください。
料金に含まれるもの
基本料金には、品物のお預かり、ご供養のお勤め、ご供養後の適切な処分を含みます。
品物の材質や大きさなどによって通常とは異なる処理が必要になる場合には、お預かりする前にご相談します。あとから分からない費用が増えることのないよう、事前に内容を確認してご案内します。
少しだけでもお願いできますか
はい。写真一枚、位牌一基、少量の御札。そのような場合でも構いません。「少なすぎて頼みにくい」と考える必要はありません。
大切なのは量ではなく、その品を手放すことにためらいを感じているお気持ちです。
アルバムから写真を外す必要はありますか
必ずしも外していただく必要はありません。そのままの状態でご相談ください。ただし、アルバムの大きさや冊数によって料金区分が変わることがあります。無理に分解してから持ち込む必要はありません。
ご供養の流れ
1 まずご相談ください
お電話またはお問い合わせフォームから、品物の種類と、おおよその量をお知らせください。「写真と人形が少しあります」くらいでも構いません。判断に迷う場合は、写真などで確認しながらご案内します。
2 お持ち込み方法を確認します
淨泉寺へお持ち込みいただく日時を調整します。郵送・宅配をご希望の場合も、まず事前にご相談ください。事前連絡のない送付はお控えください。
3 淨泉寺でお勤めします
お預かりした偲品をご縁として、本堂でお勤めします。品物を特別な力によって清めたり、魂を抜いたりするということではありません。その品にまつわる人や時間を偲び、ご縁をいただきながら、仏法を聞くお勤めです。
4 ご供養後、適切に処分します
お勤め後は、品物の材質や性質に応じて適切に処分します。すべての品を焼却するという意味ではありません。環境や安全面にも配慮し、品物に合った方法で扱います。
原則として、一度お預かりした品の返却はできません。 残しておきたい写真や品物がないか、お持ち込み前にもう一度ご確認ください。
立ち会うことはできますか
「自分も一緒に手を合わせたい」という場合は、事前にご相談ください。通常のお預かりとは別に、日程を確認してご案内します。必ず立ち会わなければならない、ということではありません。品物だけをお預けいただくこともできます。
お預かりできないもの
- 生もの・食品
- 液体
- 燃料・薬品
- スプレー缶などの危険物
- 家電製品
- 大型家具
- ガラスケースや大型の額縁など、専門的な処分が必要なもの
- 法令上、通常の方法で処分できないもの
大きなお内仏・ご本尊を含むものは、通常の偲品供養とは別にご相談ください。
お内仏(仏壇)はどうすればよいですか
お内仏そのものを、そのまま偲品供養の箱に入れてお預かりするものではありません。お内仏を手放す場合には、必要に応じてお勤めをし、その後の処分方法を別にご案内します。
真宗では、一般に「魂を抜く」という意味で考えるのではなく、これまでお参りしてきたご縁をいただき、区切りのお勤めをします。まずは、お内仏の大きさや現在の状況をお知らせください。
古い位牌があります
古い位牌もご相談いただけます。ただし、真宗では、ご先祖や亡き方そのものを位牌の中にお祀りする、という考え方を中心にはしていません。
現在のお内仏の整え方や、過去帳への記録などについても、必要であれば一緒に確認します。単に古い位牌を処分するだけでなく、これからどのようにお参りしていくかまで、ご相談いただいて構いません。
思い出まで、捨てるわけではありません
大切な品を手放すとき、「これを処分したら、あの人のことまで忘れてしまうような気がする」ということがあります。
けれども、物を手放すことと、その人とのご縁をなくすことは同じではありません。写真がなくなっても、一緒に過ごした時間までなくなるわけではない。品物を処分しても、その人からいただいた言葉まで消えるわけではない。
先代住職は、「葬式や墓は、生きている人のためのもんだ」とよく話していました。
偲品供養も、亡くなった方のために物を特別な状態にするというより、その品を手放すことを通して、生きている私が、その人とのご縁をもう一度いただく時間なのかもしれません。
手放すことと、忘れることは違う
家を整理しなければならない。引っ越しをする。お内仏を小さくする。親の家を片づける。さまざまな事情から、大切にしてきた物を、いつまでも全部手元に残しておくことができない場合があります。
それは、薄情だからではありません。暮らしが変われば、物との付き合い方も変わります。
大切なのは、すべてを残しておくことではなく、何をいただいてきたのかを忘れないことなのではないでしょうか。
品物を手放す前に、一度立ち止まる。思い出す。手を合わせる。そして、ありがとうと別れる。偲品供養を、そんな時間としていただければと思っています。
「捨てるのは忍びない」と思ったときに
すぐに処分できないものがあっても構いません。まだ手元に置いておきたいなら、無理に手放す必要もありません。いつ処分すればよい、という期限もありません。
逆に、「供養しないと悪いことが起きるのでは」と怖がって、急いで持ってくる必要もありません。偲品供養は、恐れから行うものではなく、ご縁を振り返り、感謝とともに手放すためのお勤めとして受け取っていただければと思います。
迷っているところから、ご相談ください
「これは供養してもらえるのだろうか」「写真がたくさんある」「位牌をどうすればよいか分からない」「親の家を片づけているけれど、自分では捨てられない」そんなところからで構いません。
品物の写真や大きさが分かれば、お預かりできるか、料金区分はどこになるか、事前に確認できます。
淨泉寺では、ただ物を処分するのではなく、その品とのご縁に一度手を合わせてから、次へ進む。 そのための偲品供養でありたいと思っています。
ご相談の進め方
ご相談から、ご来寺まで。
まずご事情を伺い、必要なことと、これからの進め方を一緒に整理します。
まず、ご連絡ください
お急ぎのときはお電話で。事前のご相談はお問い合わせフォームもご利用いただけます。
ご事情・日時を確認します
希望する内容や日時を伺い、寺院からのご案内をもとに調整します。
お話を伺いながら考えます
分からないことや気がかりなことをお聞かせください。利用条件や費用も、その場で確認します。
フォームの送信だけでは、法要・見学の日時は確定しません。寺院と調整してからお越しください。