七五三――「育てた」だけではなく、「育てられた」
子どもの成長を祝う七五三。ここまで育てた喜びとともに、親自身も子どもに育てられてきたことを振り返ります。

七五三は、子どもの成長を喜ぶ行事です。小さかった子が、歩き、話し、自分でできることを増やしていく。その姿には、家族のたくさんの思いがあります。
「ここまで育てた」と感じるのは当然です。けれど、振り返ると、親の側もまた子どもに育てられてきたのではないでしょうか。
予定どおりにならない日々
子育ては、計画どおりにならないことの連続です。眠らない、泣き止まない、言うことを聞かない。こちらの都合が何度も崩されます。
その中で、待つことを覚えたり、自分の未熟さを知らされたりします。子どもを育てながら、親もまた育てられています。
節目は、立ち止まる日
七五三は、ここまで無事だったことを当たり前にせず、たくさんの支えを思い出す節目にできます。
写真を撮り、晴れ着を着ることも大切な思い出です。そのうえで、本堂で少し静かに手を合わせる時間があってもよいと思います。
「大きくなったね」と子どもに声をかけながら、「私もあなたに育てられてきた」と気づく。そんな七五三でありたいと思います。
淨泉寺 住職 釋延洋